2017.5.5 こどもの日 〜それぞれの「幼い頃の幸せな時間」を胸に。

photo by mizuki awano

 こどもの日といえば、今までは、我が子がここまで大きな事故や病気なくすくすく育ってくれていることへの感謝とこれからもそれぞれにそれぞれの良さをこの世に生かし、人生を楽しみながら生き生きと生きていかれるようにという願いを「柏」の葉に込めることが多かったのです。


 周りの木々がみな葉を落とし冬を越している最中も、茶色く枯れた古い葉をむさ苦しいほどつけたままで、新しい芽が無事出てくるまで、新しい命を守り続ける姿に。自分自身を今もなお、守ってくれている両親始め祖父母たち、陰ながら支えてくださっているご先祖様たちへの感謝も込めて。


 でも、今年は2人の息子のことを思いながら、実家の庭のモッコウバラを生けました。
モッコウバラの花言葉をご存知ですか?モッコウバラの花言葉は、「幼い頃の幸せな時間」。こどもの日になんてぴったりなんだろう!と思ったんです。


 この4月に、大切な友人が若くして突然亡くなって、私はずーっと考えていました。生きているうちにできることってなんだろう。亡くなっても、きっと大切な人の心の内から陰ながら支え続けることはできるだろう。きっとそうだろう。でも、生きているうちにしかできないこと。ってなんだろう。。。と。
 それと同時に、亡くなった後に子どもたちに残せる一番の宝物はなんだろう。とも考えました。子どもたちが生き抜く支えとなるものってなんだろう。。。


 そこで、私の好きな言葉を思い出しました。石井桃子さんのこの言葉です。
子どもたちよ 子ども時代を しっかりと 楽しんでください。
大人になってから 老人になってから あなたを支えてくれるのは
子ども時代の 「あなた」です。


 そうか。私たちがいなくなった後、子どもたちを守ってくれるのは、幼い頃の子どもたち自身。
 お父さんお母さんおじいちゃんおばあちゃん兄弟姉妹、たくさんの素敵な大人たち、お友達、動物や植物、自然、そういったいのちと触れ合った記憶、夢中になって遊び、過ごした幼い頃の幸せな時間こそが、大人になった子どもたちを支えてくれるものなのだと。


photo by mizuki awano

 5月5日は、友人家族をくるりん畑へご招待しファームキャンプをしました。手作りのキャンプです。


 畑の玉ねぎやさやえんどうの収穫をしたり、サツマイモの苗を植えたり、池の方へ冒険に出かけたり、ハンモックできゃっきゃと笑い合ったり、土の上にダイナミックな線路を作って遊んだり、絵本を読んだり、眺めたり、桜の木の下でゴロゴロしたり。。。


photo by lumiko harmony

 畑の周りから集めてきた葉っぱをモチーフにして染めた和紙を兜に折って飾ったり、柏餅を食べたり。お釜を外に持ち出して、お抹茶を外で一緒に点てていただいたり。池のほとりの特設作業ステージで五月の爽やかな風に吹かれながら紙粘土を捏ね造形を楽しんだり。


photo by yuji kazama

photo by yuji kazama

 ダッチオーブンで熱々にあげたフライドポテトに手羽先の唐揚げ、豪快ロールキャべツにステーキ。。。美味しいバーベキュー料理の数々を堪能して、落ち着いた頃に美味しいフランスのチーズをさらにいただいたり、(大人はワインを片手に。。。)キャンプファイヤーでソーセージを木にさして焼いて食べたり、マシュマロを焼いてクッキーとチョコレートと一緒に挟んで食べたり。。。


photo by yuji kazama

 夜は、近くの温泉でさっぱりして、カエルの合唱をききながらテントでぐっすり。。。
 翌朝は、手作りのフィンランドパンやバターたっぷりのパンケーキにベーコンエッグの朝ごはん。ハンドドリップのコーヒー付き。。。


photo by yuji kazama

 大人も子どもも皆それぞれに外遊びを楽しむ宝物を手に手に集まり、思い返せばこんな盛りだくさん。。。それが、急ぐこともなく、自然の流れの中で気持ちよく紡がれてゆきました。。。
 生きることを楽しむ知恵を「いのち」と呼ぶならば、この一つ一つのひと時が、そしてそれを共にしてくれた仲間たちこそが、子どもたちへの最高のいのちのギフト。「幼い頃の幸せな時間」に溢れていましたね。本当にありがたいことです。


photo by yuji kazama

 一緒に過ごしてくださった皆さん、最高の子どもの日をありがとう!また次が楽しみですね◎
 モッコウバラの花を見れば思い出す、親になった私にとってもかけがえのない子どもの日となりました。
おかげさま◎ありがとう◎


旧暦 卯月10日 立夏 オオデマリとオオムラサキも満開でした。

2017.5.31 大人のためのキセツクラシの会のご案内◎

photo by risa kazama

 
 一月に一度でも、日常からしばし離れて自然の流れにゆったりと身を委ね、無心に手をうごかし、そこから立ち現れてくる自らの心の声に耳を澄まし感じとるひと時を過ごすことができたら、それはかけがえのないことだなあと感じています。7月7日は七夕ですね。七夕を前に今を生きる自分の呼吸をじっくり感じてみましょう。自然は怒涛の種蒔き芽吹きの季節。自然の勢いに少し息切れしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。(私もその一人。ゼーハーゼーハー!)この種蒔き芽吹きの次は上へ上へとぐんぐん伸びる成長の時を迎えますが、その前には必ず下へ下へとじっくり根をはる静の時もあります。地上の私たちからは成長が止まってしまったかに見えるそのひと時は、後の上へ伸び伸び伸びるための大切な期間。
 
 私たちもこのあたりで一呼吸しましょうか。この春、どんな種が私たちの中に蒔かれ、そして芽吹いたでしょうか。静かなひと時の中ご一緒にそんなことを見直しつつ、リラックスしながら気持ちよくその根っこを深〜く広〜く広げてまいりましょう。
 
 大人のためのキセツクラシの会は、様々な暦や季節毎の行事、それに合わせたしつらいなどに込められたメッセージを一つ一つ丁寧に紐解きながら、今あるがままの季節をじっくり感じ、心身のリズムが自然の流れに寄り添うお手伝いをしています。思いを物に託して、言葉をかわすことなく心の交流がされることの楽しさをご一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。