2014.11.30 くるりん畑のリースづくり。

photo by yuji kazama
 雨上がりほんわかあたたかく晴れた冬の森にリースの材料を探しに行きました。目的を持ってゆっくりゆっくり歩いていると、あっちに落ちている木の実もこっちでぶら下がっている植物のつるも何もかもがリースの材料に見みえてくる。。。は〜ここは宝の山、宝の畑だ。。。

 というわけで、今年の冬のリースは去年に引き続き、くるりん畑で作りました。ベースには畑のティートゥリーを使って。。。これが、作業中終始やわらかなよい香りで包み込んでくれて。。。立ち枯れた紫陽花の花も寒さに紅く色づいてなんともよい風情。野生の藤やカラスウリのつるは太さ細さ質感も様々でその自然に伸びる姿が楽しい。。。あちらこちらにあるものをワイヤーは使わずこれまたそこらへんに生えている植物の繊維を糸代わりに、まあるく柔らかく輪っかに束ねたリース◎

 師走の声が聞こえてくるとなんとなくせわしい気持ちになってきますが、本来は家族や仲間達と一緒に楽しいひと時が過ごす機会のたくさんある、とっても幸せな楽しい季節。今日作ったこのリースは作っていても無理がなく自然で気持ちよく。。。楽しいクリスマスやお正月を思っておもわずにんまりしてしまいました。

photo by yuji kazama
 そしてデザートは、シナモンとバターを効かせダッチオーブンでじゅうじゅうと焼いた焼き林檎に挽きたてコーヒー◎

photo by risa kazama

 BGMは、結犀のバイオリン生演奏♪今日は畑でバイオリンの練習をしたいというので、譜面台まで持参です。お外で弾くのは気持ちがよいようで、しばらくいろいろなレパートリーを弾いてきかせてくれました。

 大人も子供もそれぞれがそれぞれのペースで森を散策したり、土遊びしたり、美味しいご飯を食べたり、ぼーっとしたり、バイオリンを弾いたり。。。して楽しめるのがくるりん畑のよいところ。。。あ〜やっぱり、いいな。。。くるりん。。。そんな気持ちに心がほっとあたたかくなった1日でした。

2014年11月30日 旧暦 神無月10月9日 今年土から芽を出したばかりの、葉っぱ2枚だけの紅葉が真っ赤に色づいていました。

2014.11.24 本物の出逢いを一つ一つ。もっともっとゆっくり。

photo by yuji kazama

 畑で育ったレミちゃんが今年もまるまるはじけんばかりに大きなレモンを実らせてくれました。「レミちゃん元気だった〜?わ〜〜〜こんなにたくさん実をつけて、枝をこんなにしならせて、重かったでしょう。ありがとうね〜〜〜◎本当に本当にありがとうね〜〜〜〜◎」そんな会話を交わしながら家族みんなでレミちゃんのレモンを収穫してきました。

 家に帰ってさっそくはちみつ漬けにしたレモンであったかいホットレモネードを作れば。。。お茶碗に両手を沿わせて「あったか〜〜〜いい◎」「すっぱっ!あま〜〜い◎」「おいしいね〜〜〜◎」「はあ〜しみわたる〜〜〜。。。」「レミちゃ〜〜ん、ありがとう〜〜〜◎」ここ数週間、我が家ではそんな声が3重にも4重にもこだましています◎そして、なにかと慌ただしく予定が立て込むこの季節。だんだんとその風の冷たさが身にしみるこの季節。このレミちゃんレモネードのおかげで、知らず知らずのうちに身体中に入っていた力がふわっとほぐれるのです。

 今年はこのレミちゃんをみなさんにも少しおすそ分けしたいな〜。どういう形がよいかな〜。。。やはりワークショップ形式がよいかな〜〜〜。。。しかも子供と一緒に。。。そんなことを考えて、今回はおいしいタイ料理をいつも教えてくださる、サクライチエリ先生(SALA ISARA Thai cookingというタイ料理教室を主宰されています。ホームページはこちら→ http://salaisara.com)に我が家のレミちゃんを使った、美味しいタイ料理のお教室してもらえませんか?しかも、そろそろ寒いですからレモンを使ったタイ風鍋の会なんていかがでしょうか?とリクエストして、「親子でハーブの香りに包まれながらトムヤム鍋を作るの会」を開いて頂きました。

 『子供と一緒に』の企画を考える時まず私が考えるのは、そのひとときを共に過ごす中で、子供達は目で見て、耳で聞いて、手で触って、鼻で香って、舌で味わって、、、なにを感じるだろうかということです。知識や理論ではない、根源的で感覚的ななにか。。。

 鶏肉の出汁の中に、山椒のような香りのこぶみかんの葉っぱ。中心に紫色滲むレモングラスの根元の太いところ。生姜のようなのにどこかフローラルな香りのするカー。エビ、タラ、あさり、白菜、しめじ、セリ、セロリ、、、それにレミちゃんレモン、ナンプラー、大人用にプリッキーヌという香りのよい唐辛子、牛乳、、、目の前で自らの手で起こしたその味と香りの変化を一つ一つ立ち止まって感じながら追っていくという冒険。

photo by chieri sakurai


 この企画をお願いした時点で、私は、なぜタイ料理が香りを嗅いだ時、口に入れた時、タイ料理であると認識されるのか?それにはどんな要素が必要なのか?今回はそのなぞを解くヒントがいただけそうだと楽しみにしていたのです。そして子供達はどんな風にそれを感じていくのだろうかと。。。

 結果、子供達は、そのタイ料理をそのまま吸収していました。それは、あまりにも当たり前であまりにも普通。。。我が家で湯豆腐鍋をする『ザ 日本』な景色となんら変わらない景色の中出来上がった、紛れもなく『ザ タイ』な美味しいトムヤムクンスープ。。。 日々彼らが日常的に当たり前のように出逢う、この世界のまだ知らなかった一面の一つといった感じで。とかく、その味、その香りに驚いたりすることもなく、ふ〜んこういう香りね。といった風に。

 私の方が無意識の内に、知っているけどわからない、到底手料理などでは作り得ない謎なスープと認識していたのだということに気付かされたのでした。そうだよね、たしかにこぶみかんの葉やカーなど私には馴染みの少ない材料は使っているけれど、その地では当たり前に誰かの庭で生えているものなのでしょう。どれも土につながっているものたち。

 そう。どこだって土とつながっているんだ。

 異文化と出逢うということを、国境を隔てた海を隔てた異文化に生きる何者かと感じるか、隣で土に足をつけて生きている何者かと感じるか。子供達にとっては、今私たちが生きるこの世界が大いなる異文化であり、毎日が冒険なのだということも改めて感覚的に納得できたのでした。

 今日私は、目の前でゆっくり一つ一つ自分の目で見て聞いて触って香って味わって、その変化を感じてやっと、得体の知れない自分には手に負えないなにかではなく、本物の出逢いを果たせたように感じます。そこから得ることのできる安心感、充足感は深い。ああ。。。こういう感じか。。。

  本物の出逢いを一つ一つ。。。もっともっとゆっくり。。。もっともっと一つ一つ。。。繰り返し試しながら立ち止まりながら。。。そんなことをじゅもんのようにつぶやく。。。そんな休日でした。。。

 これはまず子供達と一緒に和風だしをやってみることからはじめないといけないな。


2014年11月24日 旧暦 神無月10月3日 地面に降り積もった落ち葉の匂いで木がわかるとうれしい。