2017.7.22 森から海へ◎生きた流れにいのちが集う◎

photo by yuji kazama

 夏休みが始まったばかりの暑い暑い日、三浦半島の先にある小網代の森へ行ってきました。ここは、山にある源流から海へと流れる水の流れ「流域」全体が丸ごと保護されているとても素敵な場所です。人の手とこの地への愛情が加えられることで、多様な生き物たちの居心地の良いゆりかごとなり得ている場。初めて訪れましたが、いっぺんに大好きになりました。なぜって、人間と自然の生き物は共に生かし合いながら生きることができるんだ。という希望を見せてくれたからです。
 
 今回は住まいは森の中にあり、子どもは海に産みつけるアカテガニの放仔の場に立ち会える会に参加させていただきました。
 

photo by yuji kazama

 御崎口の駅からバスに乗り、バスを降りて数分の森の入り口から気持ちの良い散歩道が海へと続く。その道すがら様々な生き物と出会うことができます。何種類もの蝶々、バッタ、クモ、鳥、恐竜でも出てきそうな大きなシダ植物の群生・・・海に近づくにつれて生物の住み分けがされているのも、とてもわかりやすくみることができました。
 

photo by yuji kazama

 カニもたくさんの種類がいて、種類ごとにそれぞれ住み分けがされているのだそうです。今回の主役のアカテガニはこういった森の中に住んでいて、子どもを産む時期になると、お腹に卵をいっぱい持って海まで降りてくる。。。海岸が埋め立てられたり、海岸沿いに道路が作られたりしたら、海までたどり着けず子どもが産めないのでたちまち数を減らしてしまうのだそうです。。。そんなアカテガニが、ここには、本当にたくさん生きていました。
 
 季節はカニの繁殖期、干潮時の干潟では何種類ものカニたちが、ハサミを振り上げて求愛ダンスを繰り広げています。そこが数時間後には潮が満ち海になり、日暮れ近くなるといよいよアカテガニが子どもを産みに来るのです。
 
 日没を挟んで前後15分程がピークとのこと、その前に海の中に入って静かにじっと待つのですが、日没の頃になると本当に面白いほど、カニが草むらから続々と現れ、海の中に入ってきて、ブルブルっとお腹を震わせ子どもを海に産みつけては、森に帰ってゆきます。
 

photo by yuji kazama

 潮の満ち引きを身体で感じ、命の生まれる時に立ち会い、子どもたちにとっては、もちろん、大人にとっても、感動的な場面。この場を日々手を尽くして守り、研究し、後世に繋げるべくご尽力されていらっしゃる皆さんに、本当に感謝しきりの1日でした。
 

photo by yuji kazama

 この場所は、NPO法人 小網代野外活動調整会議さんによって管理されています。http://www.koajiro.org/ かながわトラストみどり財団への寄付という形で活動を応援することができます。色々なワークショップも開催されているので、また参加したいなあと思っています。
 
 今回、このような機会にお声掛けくださった、NPO法人 小網代野外活動調整会議のShiho Ishikawaさん、豊かで多様な生き物について子どもたちにもわかりやすく解説してくださった先生方、色々と良くしてくださったスタッフの皆さん、素敵な機会を本当にありがとうございました!
 
旧暦 閏皐月28日 夜には蛍も見られました◎

2017.7.6 大人のためのキセツクラシの会「お盆」

photo by risa kazama

 大人のためのキセツクラシの会、今回のテーマは「お盆」。目の前に、あれもこれもやらなくてはいけないこと山積みの私たちの生活の中、ほんのすこしの時間でも、静かな和室で旬の野菜や果物を手に取り動かしながら、自らの心と対話する時間。自らの根っこをいたわる時間。ありがたいな〜と思います。


 今日もみなさんとこの時を共に持てたことに、感謝しています◎ありがとう◎

旧暦 閏皐月13日 電気を消したら、ほっとした。おかげさま。

2017.7.2 七夕のキセツクラシ◎

photo by yukiko ogawa
 梅雨の晴れ間、横浜市鶴見区にある古民家の建つ公園、みその公園「横溝屋敷」を会場に子どもたちと自然の中で宝ものをたくさん見つけました。


 目をキラキラさせながら、「こんなの見つけたよ!」と見せてくれるみんなの見つけてくれた宝物はどれも色がきれいだったり、形が面白かったり。とっても素敵でしたね◎


photo by yukiko ogawa


photo by yukiko ogawa


photo by yukiko ogawa
 その後、主屋の中で蚕の繭を広げた時にみんなの口からこぼれた「うわぁ〜◎」というため息。。。その時の目の見開きよう。。。忘れられません。。。


photo by yukiko ogawa
photo by yukiko ogawa
photo by yukiko ogawa
 七夕の歌をみんなで歌って、好きな色を選んで願い事を書いた五色の短冊と自分たちの見つけてきた宝物と自分たちで広げて掬い網に見立てた蚕の繭で七夕のしつらい。どれもそれぞれにダイナミックで、繊細で、みんなそれぞれ、それぞれの色がありました。そして、それはみんなそれぞれ意味がありました。


photo by yukiko ogawa
photo by yukiko ogawa



 そんなゆったりとした時間、大きな笹飾りはさらさらと風に揺れ、目に見えないあたたかな優しい何かが私たちを見守ってくれていました◎

photo by yukiko ogawa

 ご参加いただきました皆さん。いつも素敵な写真を撮ってくださる小川裕貴子さん。ありがとうございました!


 次回の横溝屋敷でのキセツクラシの会は10月7日(土)お月見のキセツクラシです。どうぞ、お楽しみに〜◎


photo by yukiko ogawa



旧暦 閏皐月9日 半夏生 花を咲かせ実をつける準備が始まります。